土星のリングが消えるってホント!?環の消失現象って何?

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ガリレオ・ガリレイが初めて、土星のリングを発見したときに「耳がある」と驚いたというのは有名な話です。

ガリレオ・ガリレイ

ガリレオは土星のリングをはじめて見て、それをリングとは認識できずに「耳」と表現したのです。

 

そしてその2年後にまた土星を見た時、その耳が消えて無くなっていたことにガリレオは驚いています。

さらに1年後、耳がまた見えたことにガリレオは頭を悩ましてしまいました。

 

現在では、土星にリング(土星の環)があることはだれもが知っています。

 

ですが、そのリングが消えることは知っていますか?

 

今回は、そんな土星のリングについて、調べてみました。

 

目次

ガリレオが驚いた土星のリングが消える理由

土星のリング(土星の環)が消えるといっても、物理的に消えて無くなるわけではありません。

 

土星のリングの厚さは 10~20m程度しかないので、水平方向からリング見ると幅が狭すぎて見えなくなってしまうのです。

 

リングが見えなくなる現象は「環の消失現象」と呼ばれています。

環の消失現象

これは、地球からみると土星が傾いているために発生する現象です。

土星の傾きの周期は約29.5年ですので、その半分の約15年周期で地球からリングが見えなくなります。

 

前回リングが見えなくなる「環の消失現象」が起こったのは2009年。

傾きが最大になってリングが最大に見えたのは2016年ですから、現在もリングははっきり見える時期です。

 

次回リングが見えなくなるのは2025年ですから、ちょっと先の話しになりますね。

 

土星のリングってどうして出来たの?

実は、土星のリングの成り立ちについては、現在でもはっきりと分かっていないのです。

土星のリング

リングがどうして出来たかについて、主な説をあげてみました。

・土星ができた時に、周りにあったガスやちりが土星の重力にひきつけられて出来た説

・すい星や小天体などが土星の重力ひきつけられて集まり、互いに衝突してその破片で出来た説

・土星の衛星だった星が、土星の潮汐力によって破壊され出来た説

など、いくつかの説があります。

 

土星のリングは、幅100キロから数万キロまでの複数のリングから作られています。

 

これらのリングは、それぞれ違った速度で土星の周りをまわって、それぞれが独立しているのです。

 

リングには岩石も多少まじっていますが、そのほとんど(95%ほど)は氷の粒からできています。

 

リングは他の惑星にもあるって知ってた?

土星のリングは有名ですが、ほかの惑星にもリングがあるって知っていましたか?

実は、天王星・海王星・木星にもリングが存在するのです。

天王星のリング

天王星のリングは1977年に、海王星のリングは1979年に、木星のリングは1979年にそれぞれ発見されています。

 

「木星型惑星」といわれる、主成分がガスできた質量の大きい巨大惑星にはリングがあるということです。

 

地球は水星・金星・火星とおなじ固体表面をもつ「地球型惑星」といわれる惑星ですからリングがありません。

 

なぜ木星型惑星にはリングがあって、地球型惑星にはリングはないのか?

 

木星型惑星とリングの関係については、惑星の大きさに伴う重力(潮汐力)の関係だと考えられています。

つまり質量が大きいと、リングができやすいということがいえるようです。

 

土星のリングの発見者はガリレオではないらしい

 

”ガリレオが初めて、土星のリングを発見した”と書きましたが、実はそうではないらしいのです。

 

たしかに1610年にガリレオが、人類で初めて土星のリングを見つけています。

ですが、ガリレオはそれを「耳」と表現し、それがリングだとは認識できていません。

 

それをリングだと初めて認識したのは、1655年オランダ人物理学者のホイヘンス(クリスティアーン・ホイヘンス)という人です。

ホイヘンス

多くの文献に、ガリレオが土星のリングを発見者と書かれてあります。

現在では、土星のリングの発見者はホイヘンスだということが定説になりつつあるそうです。

 

土星のリングの発見者はホイヘンスで、ガリレオは土星のリングを最初に見た人ということになるのでしょうか。

 

土星のリングを見るには、どうしたらいいの?

肉眼で、地球から土星のリングは見えません。

土星のリングを見ようとすると、天体望遠鏡が必要となってきます。

 

ではどの程度の天体望遠鏡であれば、リングは見えるのでしょうか?

 

AstroArst(アストロアーツ:望遠鏡販売)のサイトみると、最小限の予算と手間でリングを見るには

なるべくシーイングがよい(大気のゆらぎが少ない)ときを選び、高めの倍率で見るのがポイントですが、実際の見え具合を決定するのは天体望遠鏡の口径です。

環(リング)が確実に見える口径は、4~5cm以上です。

と書かれています。

 

そのほかのネットの情報では、

 

土星のリングを見るだけであれば、倍率が35倍程度の天体望遠鏡でマッチ棒の先ぐらいだけど、リングを見ることがでるそうです。

 

もっと迫力のあるものが見たいのであれば、倍率が100倍程度、口径10cm位の天体望遠鏡で、10円玉ぐらいの大きさに見えるそうです。

天体望遠鏡

天体望遠鏡の予算ですが、AstroArstの「土星を見よう」という特集では、

・最小限の予算の口径4~5cmで1万円程度。

・倍率が300倍度、口径13cm位の望遠鏡だと5万円程度

・口径20cm以上の望遠鏡が15万円程度

といったものが紹介されていました。

 

天体望遠鏡はメーカーやその種類によって価格は異なりますので、もし購入の際はよく検討してみて下さい。

 

天体望遠鏡で星を眺めるのもいいかな

学は以前から、宇宙には興味があったのですが、天体についてはそれほど強い興味はありませんでした。

しかし最近、宇宙への興味がまた大きくなっていくに従って、天体への興味も強くなってきっています。

 

天体望遠鏡でも購入して、惑星など眺めてみたいなっていう気になっています。

天体観測

天候が良く星空がくっきりと見える日に、土星のリングを望遠鏡で眺める。

自分がそんな事をしている姿を想像すると、ちょっと楽しそうだと思いませんか?

 

意見・要望・質問・感想などがありましたら、コメントして頂ければありがたいです。

では、また次回をお楽しみに。

 

参考文献:Wikipedia・国立天文台(NAOJ)・コトバキンク・AstroArst
画像引用:Wikipedia・国立天文台(NAOJ)・AstroArst

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